山に行くにも700C

  1. マウンテンバイクも700Cにしちゃいましょう。

    「700Cのマウンテンバイクっちゅうたら、ただのクロスバイクちゃうんか」と突っ込んだあなた・・・正解です。

    でも、最初っからクロスバイクを買わずにマウンテンバイクを700Cにするという迂遠なルートをとるには、やはり大人の事情というものがあるということで・・・。

    まず、市販のクロスバイクはいずれも重いです。量が出ないから金のかかったフレームを作れないのでしょうか。また、やたら快適指向で分厚いサドルやサスペンションが付いているせいもあるでしょう。それに、露骨に通勤仕様でサイドスタンドやキャリアがついているものもありとてもスポーツ車とは呼べない重量に達しています。

    次に、クロスバイクはたいていアップの大きいステムにフラットハンドルを付けています。これは、長距離を走るにはまるで向かない仕様です。ドロップハンドルに改造しようとすると、Vブレーキ+マウンテンバイクのFディレーラー+ドロップハンドルという組み合わせに特有の難問が持ち上がり(機会があったら詳しく述べます)、簡単にはいかないのです。

    結局、あっさりとあきらめてマウンテンバイクを買って、よくやっているように細いタイヤ(26X1.25くらい)で軽快さを狙おうとしたのですが、そうすると車輪径が小さくなって車高が下がってしまうのです。車高が下がると、コーナーや悪路でペダルがガリガリと当たるようになり、平らでまっすぐなところしか飛ばせないような、しかも武骨な格好をした珍妙な自転車になってしまうのです。

    やはり、自分のニーズを満たす自転車は自分で作るのがよいようです。

  2. というわけではじめたマウンテンバイクの700C化ですが、ただホイールを換えるだけでなくて、長時間乗るには疲れるフラットハンドルをドロップハンドルに変更することも含む作業です。まずここで、通常のロード用のブレーキレバーでVブレーキを引けない(引けないことはないが調整がシビアでフィールが変)という障害があるのですが、今回はホイール径の変更に伴ってブレーキをサイドプルのロード用に変更するのでこの点はクリアです。

    次に、シフトレバーをどうするかが問題になります。STIレバーはマウンテンバイクのFディレーラーに対応しないためFディレーラーとクランクセットをロード用に変更することを考えます。ここで問題が生じました。私のマウンテンバイクのFディレーラーはシートチューブの上方からワイヤーを引く特殊なもので、同様のものがロード用では見当たらないのです。Wレバーにするにも障害になります。シフターをそのまま流用することにします。

  3. いつも採用するロングアームのサイドプルブレーキが手に入らず「シングルツアラー」の部品を流用したりして手間がかかりましたが、ついに完成しました。

    マウンテンバイク

    後ブレーキは「お約束」の自作ブレーキ台座+ロングアームのサイドプルブレーキです。標準のアーチ長のやつは試しましたがダメでした。

    マウンテンバイク

    Vブレーキの「跡地利用」でヘッドライトのアタッチメントを2つつけてみました。LED+マイクロハロゲンにすれば電池寿命と明るさを両立できるでしょう。前ブレーキもロングアームのサイドプルです。今回はリジットフォークだから簡単でしたけど、サスペンションフォークだとディスクブレーキにするかフォーク交換しなければならないでしょうね。

    マッドガードを付けて重量はちょっと重めの11.2キロ。今は予算の都合でおさがりの25Cのタイヤを付けていますが、28Cにすれば なかなかツーリング向けな自転車になりそうな予感がします。

  4. インプレッション

    まず、前後700-25Cの仕様で走ってみました。タイヤが細くなってもちっとも軽快な感じがしません。実際に重いし、頑丈で太いフレームやワイドなギア比、幅の広いクランクなんかが影響して、なんだかごっついものをえっちらおっちら走らせているような雰囲気です。実際の速度はさほど遅くないのですが、楽しくありません。

    一方で、さすがMTB、ダートに行くといきいきします。頑丈なフレームの信頼感は抜群で、がんがん飛ばせます。ドロップハンドルも一般的な林道などでは扱いやすさに問題ありません。

    この自転車特有の問題として、もともとサスペンションフォーク付きの設計のところにリジットフォークを入れたため、フレームが全体に前下がりになってしまっているということがあります。そのため、重心が前寄りになり、フォークが立ってしまっています。直進性がよくなく、事故でフォークが曲がった車のようにちょろちょろするのはそのせいでしょう。

    次に、前700-32C、後26-1.625の仕様にしてみました。軽快さをあきらめてダートを楽しめるようにしたものです。加えて、後輪のほうが小径のため、フレームが後ろ下がりになり、フォークも寝てきます。

    この仕様のほうがおもしろいです。路面を気にせずどこでも飛ばせるから、MTBらしいワイルドな走りが楽しめます。頑丈なフレームやワイドなギア比はダートでこそ真価を発揮し痛快です。マッドガードがあるから泥や沢なんかを横切るときもスピードダウンは無用。山を駆け回るのには最適です。

    最後に、この自転車で輪行してみた感想を述べます。はっきりいってMTBは輪行に向きません。なにより重いですし、車輪を外しても大きいです。特大の「門岡袋」(*)がきちきちです。自動改札を通るときは本当に難儀しました。

    輪行しない、近くの山を走るツーリング車としてこれから活躍しそうです。

    (*)・・・「自転車ツーリング再生計画」参照

  5. その後

    後タイヤを完成車購入時についていた26-1.95のブロックタイヤに換えました。「なんでそんな自虐的なことを・・」と思われるかもしれませんが、これについては新たな発見があるのです。

    自転車に乗り始めたころは、脚力がないので自転車に乗ると疲れやすかったです。それで、タイヤを細くしたり、自転車を軽くすることに汲々としていたのです。そうしないと長距離を走ることができなかったのです。

    ところが、最近脚力がついてきて巡航速度も上がってきたので、タイヤの転がり抵抗の重要性が相対的に低下してきました。空気抵抗を低下させて快適なポジションをもたらすドロップハンドルや適正なペダリング、ケイデンス等のほうがタイヤの細さよりも重要になってきました。

    そうなると、街の荒れた路面でも減速、回避しないで走れる太いタイヤはそれなりに利用価値があります。自転車の軽さは、自転車を担ぐとき、とりわけ輪行のときにありがたさを実感するのですけど、輪行しないMTBではそれほど気にしないですみます。ブロックタイヤをゴリゴリ唸らせながら30キロ台で通勤するのは、ちょうどいいトレーニングといったところでしょうか。

    さらに本音をいうと、部屋にタイヤがやたらいっぱいあって、押入の中のブロックタイヤを使わないともったいない気がしてきた、というケチな考えが背景にあるのですけど。

    あ、そうそう。通勤にMTBを使っていてよい泥よけ(マッドガード)をさがしている人に情報です。サイクルベースあさひで扱っている クロスバイク用フェンダー は26-1.95までのタイヤを入れることができます。取り付けには少々工夫が必要ですが、大抵の自転車につきそうです。

    マウンテンバイク

    山に行くにも(半分だけ)700C・・・重量11.6キロ(重い!)。

  6. 山の神にも700C

    26HEランドナーの製作にさきだってマウンテンバイクはうちの「山の神」のものになりました。

    ハンドル、サドル、ペダルを宮田クォーツエクセルについてきたものに交換。ホイールは前後700-32Cに。ブレーキレバー(V、カンチ両用タイプだった)やステムはもともとマウンテンバイクについていたものに戻して押入に眠っていたシートポストキャリア、サイドスタンドを装着。そしてママには必須の折り畳み式コンテナをキャリアに装着。

    mtbmtb

    「LG-8100改バーゲンハンター仕様」と名付けました。

    山の神は満足至極のご様子。

  7. かみさんの言うとおり・・・

    まったくのスポーツバイク初心者であるかみさんの言い付けにしたがって、ホイールは足付き性のよい26HEになりました。段差を無造作に乗り越えても平気なようにタイヤは1.95のブロックタイヤ、ハンドルは普通のMTB用のストレートハンドルのほうが持ちやすいそうで交換、グリップはクッション性に優れた太めのタイプ、極め付けは女性用の「グランジ FEMサドル」を取り付けました。

    かなり具合がよくなったそうで「自転車の楽しさがわかってきた」と言っています。

    新マウンテン

    「買い物仕様」になったはずなのに、なぜか背景が山ですね・・・。

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