金魚水草水槽について


** 金魚水草水槽のススメ **

水草水槽がとても人気があるようです。きれいに水草をレイアウトするとお部屋のインテリアとしてもなかなかいいものです。一方、私は金魚をメインに飼育しています。そこで、金魚と水草の共存、金魚水草水槽を作ろうと思ったのですが、金魚水草水槽は熱帯魚水草水槽と全く同じようにはできないようです。

なぜなら、一般に水草水槽には小型の熱帯魚を泳がせるものなのですが、それに比べて金魚は大柄で大ぐらいであり、大量の糞をして水を汚すことから、特別な配慮をしないとうまくいかないのです。また、金魚は水草を食べたり引っこ抜いたりするので水草を入れてもすぐにめちゃめちゃにされてしまいます。

金魚が水を汚すということは、具体的には、大量の糞の処理のため濾過に酸素が大量に必要であり、水草水槽でよく使われる外部フィルター+二酸化炭素添加という方法が使えないという問題につながります。そこで底面フィルターか上部フィルターの利用を考えるのですが、上部フィルターを使うと蛍光灯の設置スペースが限られ、水草の育成条件がきびしくなります。底面フィルターは金魚水槽で使うと大量の糞のためすぐ目詰まりしますので、掃除するため砂利を掘るときに水草のレイアウトが台なしになってしまいます。すべてを解決するためには外部濾過で濾過水槽を設置するようなことを考えなければならず、設置スペースを大きくとられることになります。

このように、金魚水草水槽にはいろいろ難しい面があるのですが、それでも、水槽に水草を入れたいものです。水草は水質浄化に効果があり、金魚が水草をついばむことでビタミン補給にもなります。金魚水槽に水草を入れると金魚がはっきりとつやつやしてくるのがわかります。また、金魚以外の生物を共棲させる場合にも、隠れ家や餌をして水草が必要になります。結局、従来からの水槽の大きさや濾過方式を大きく変えないで金魚水草水槽を実現するため試行錯誤して、以下のような方式がうまくいっています。

金魚水草水槽の説明

濾過の方法は上図のようにします。底面フィルターを水槽の底面の半分に入れて、上部フィルターと接続します。こうすることで十分な濾過能力を確保し、かつ、水草は底面フィルターの入っていない面に植えることで、砂利掃除の際に水草を植え直さなくてもよいようにします。底面フィルターが必要な理由は、水草を植えるために砂利を厚めにいれると水が砂利の中で澱んで金魚の糞などが腐敗するようになり、水草の成長に悪影響を与えるからです。半分だけにしろ底面フィルターを入れて、これに上部フィルターのポンプによる強力な水流をおこさせることで、砂利の中の水を循環させ、腐敗を防止する必要があるのです。

この方法をとっても、二酸化炭素添加ができず、蛍光灯がたくさん設置できないという点はクリアできませんので、水草の種類がかなり限られます。いまのところ、二酸化炭素、強光なしで金魚水槽で生育する水草としては、アナカリス、カボンバ、アヌビアス(追加:アマゾンソード、マツモ、ウィローモス)を挙げることができます。

金魚が水草を食べたり抜いたりするという点に関しては、水草を大量に植えることにより対処します。上記のような設備で水草を栽培するとかなりの勢いで成長します。金魚が食べたり抜いたりする量よりも多く成長すれば、結局水草は繁っていきます。水草はけっこう高価なので「どうせ金魚におもちゃにされるのだから・・・」とケチケチ買いしがちですが、思い切って大量に買って一気に植えます。ジャングル状になるくらいでちょうどいいと思います。泳ぐときにじゃまにならないか心配しましたが、魚にとっては水草の存在はそんなに気にならないようで、根元にもぐりこんで眠ったりしているようです。


**  金魚水草水槽と蛍光灯について **

水草の成長には光が必要です。では、アナカリス、カボンバ、アヌビアスを育てるのにどの程度の明るさの蛍光灯が必要でしょうか。明るさをいろいろ変えてテストしてみるのがいちばんなのでしょうが、実験で水草をわざわざ枯らすわけにもいかないので、現在のわが家の照明事情と印象を述べます。

(いずれも1日11から12時間点灯で)
90センチ水槽+32W×2・・・・ちょっと暗いがなんとか栽培できる。
60センチ水槽+20W×2・・・・まあまあの明るさ。よく成長する。
45センチ水槽+15W×2・・・・かなり暗い。ちょっと厳しい。
27リットル水槽+22W×2・・・相当明るい。かなりよく成長する。

市販のダブルライトでなんの不自由もないのは60センチ水槽だけですね。その他は工夫の必要があります(強い光が必要なのは水草導入の初期のみ。定着(適応)後は少しの光でOK:後述)。


** 金魚水草水槽と苔について **

水草を植えて照明をつけると水槽に苔が生えてきます。下手をすると水槽が苔だらけになって金魚の姿が見えなくなり、水草も苔にまみれて枯れたりします。これで嫌になって金魚水槽に水草を入れるのをやめる人も多いようです。

苔を抑止し水草を繁らせるには、照明の明るさと水草の量がカギになります。照明が暗いと苔も水草も生えません。ちょっとだけ光があると苔は生えますが水草は育ちません。十分な光があると苔も水草も育ちます。光をいくら加減しても「水草は育つが苔は生えない」とはできないことに注意していださい。

光を強くして、次に水草を大量に植えることが大事です。水草が大量にあると水中の養分が水草にとられ苔はあまり生えません。また、繁った水草が陰をつくるのでその部分には苔が生えません。水草を一気に大量に植えるというのは金魚の食害対策と苔対策の両面で有効です。

このようにしても苔の発生を完全に抑止することはできません。そこで生物兵器を投入します。うちではたにしを入れています。なかなかきれいに苔を食べない(ガラスを掃除しないで土管ばかり繰り返し掃除したりする)のですが、おおらかに見守ってやってください。


** しばらく維持してみて更に発見 **

ここまでは金魚水槽に水草を定着させるまでの話を書きました。では、その後長期間経ったら金魚水草水槽はどうなるのでしょうか。

まず、水槽毎に定着する水草と枯れて消滅する水草の種類が異なってきます。水草を水槽に入れると最初は葉を落として枯れ始めるように見えたり、成長が止まったりします。その期間は新しい環境に水草が適応しようとしている期間です。その後適応できなかった水草は消滅し、適応完了した水草は盛んに繁茂しはじめます。この「適応期間」には肥料を入れたり光を加減したりしても枯れるものは枯れますのでじっとがまんして待ちます。

適応して生き残った水草、これはなかなか丈夫です。電気代の請求にびっくりして蛍光灯を半分にしても平気です。冬場は金魚水槽の相場である15度くらいまで水温が下がっても枯れません。最初瀕死の状態になってはらはらしたアマゾンソードなんか蛍光灯半分、水温15度でも青々と若葉を茂らせ、その若葉にべっとり苔がついてもびくともしません。高価な外部濾過装置や二酸化炭素の添加装置を使わなくても、水草の種類が限定されるのさえ我慢すれば金魚水草水槽を楽しむことができる、というのが一応の結論です。

ほったらかし金魚水草水槽

「ほったらかし」金魚水草水槽の例。60センチL水槽(約100リットル)にアマゾンソード、カボンバ、アヌビアス・バルテリーとオランダ獅子頭3匹、ワキン1匹、スジシマドジョウ5匹が生息中。蛍光灯は20WX2、ヒーター設定温度は15度。水替えは3週間に1度4分の1。


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