ライブカメラは観察カメラや監視カメラのほかいろいろな活用法が考えられます。ADSLで常時接続環境があたりまえになってきましたので、ライブカメラの設置条件は整っています。実は、5000円以下で売っているUSB接続のカメラをパソコンにつなげてシェアウエアのライブカメラソフトをインストールすれば、簡単にライブカメラが設置できるんです。
このソフトは自宅のパソコンを一種のサーバーとして使い、DDNSの機能を提供することで固定IPでなくても外部からのアクセスを可能にするように作られています。私は最初このライブカメラを設置してサーバーを自宅におくことができるということに気づき、それならばということで自宅サーバー構築へと進んでいきました。自宅サーバー構築を計画している人にとってはライブカメラ設置はよい「予行演習」になるかもしれません。
接続方法はダイヤルアップでも動かないことはないようですが、画質はかなり悪くなります。ADSLで上り600Kbpsなら高品質で配信可能であることは確かめました。
パソコンのスペックはK6-2 500MHz,256MBのメモリーのマシンでは問題なく動きましたが、このマシンが下限あたりになるような感じです。また、ライブカメラ実行中のマシンはかなりCPUパワーをとられてしまうので(K6マシンでは50パーセントくらい)ほかのアプリケーションの実行は遅くなります。カメラ専用機を設置できれば理想的です。
USBのコネクターに接続するだけのカメラです。画像付チャット等に使用するためにヘッドセット付きで売られていることが多いです。1980円くらいからあるようですが、安いものは画質もそれなりです。私はI/OデータのUSB−CAM30とLogicoolのQcam Orbit(QVR-1)を購入しました。ただ、1ヶ月ほど使用したところでQcamのほうは特徴であるパン&チルト機構が誤作動し、ついにはPCに認識されなくなってしまったので返品、今は1980円のCLIP CAM350を使っています。カメカメラでいうと「水底カメラ」がUSB−CAM30で「陸場カメラ」がCLIP CAM350です。
安いカメラは画質がいまいちなので、またカメラを購入しました。I/OデータのUSB-CCDCHATです。色が鮮明で感度もよく値段にふさわしい性能です。CMOSのUSB−CAM30は夜電気を消すと真っ暗ですが、CCDのUSB−CCDCHATは窓から差し込む街灯の明かりでうっすらと移ります。両者には相当性能の差があります。陸場カメラがUSB-CAM30で水底カメラがUSB-CCDCHATです(2004年5月1日現在)。
シェアウェアの「Mr.Cam」を使います。ダウンロードしてインストールします。私の買ったカメラでは付属ソフトとしてCDに入ってました。
カメラに付属のドライバーをインストールしてUSBソケットに接続します。Windowsからプレビューできるか確かめておきます。
「Mr.Cam」をインストールします。
「バーチャルサーバー」「DMZ」等と呼ばれている機能で80番ポートへのパケットをカメラサーバーに送るように設定します。ルーターを介さず直接モデム等にパソコンがつながっている場合にはファイアーウォールを80番ポートへのパケットが通過するように設定します。
使用の前に会員登録をする必要があります(無料)。IDとパスワードを取得したら「Mr.Cam」の設定画面から必要事項を入力します。詳しい説明は「Mr.Cam」のサイトの記載を参考にしてください。
ソフトの安定度はいまひとつ。起動に失敗したりパソコンがハングしてしまうことがたまにある。IPアドレスの変化を自動登録する「IPげっちゅ」は結局動作しなかった。今は固定IPのためいらないけど。
1台のパソコンにカメラ1台しかつなげられないのは不便。カメラ2台セットしようと思えばパソコン2台になってしまう。しかも快適に使用するためにはカメラ専用にせざるをえず、コストパフォーマンスが悪い。
Windows用しかないのは残念。Linux用はまだか!
Mr.CamのサポートBBSを見ているとこの質問を多く目にします。残念なことに、Mr.Camでは1台のパソコンに1台のカメラしかつなげられません。2台のカメラを設置する場合には2台のパソコンが必要になります。そして、それぞれのパソコンにMr.Camをインストールし、ユーザー登録を2つ行います(異なるユーザー名で)。そのうえで、サーバー設定でそれぞれのMr.Camに異なるポート番号を割り当てます(80と8080とか)。最後に、ルーターのポートフォワーディングの設定でそれぞれのパソコンのローカルアドレスとポートにWAN側からアクセスできるように設定すればOK。うちの接続環境(上り20Mbps)ならカメラ2台の設置はとくに問題ないようです。同時に複数の人が視たらどうなるのかは実験していませんが。
Mr.Camは「重い」処理として知られる動画データのエンコーディングを行うソフトです。けっこうマシンパワーを要求します。場合によってはパソコンがルーターなしの直結だったりしてPPPoE接続の処理、サーバーとしてのパケット送出等と負荷がたいへん大きくなります。うちのカメラサーバーのうちVIA C3-1GHzのほうはカメラにアクセスがあるとその他のアプリケーションの処理ががっくりと遅くなり実用的ではなくなります。Pentium4-2.4GHzのほうはその他のアプリケーションを使用しつづけることは可能ですが、それでも「あ、今カメラ作動中だな」とはっきりわかるほど動作がカクカクします。カメラ作動中はメモリー搭載量に関係なくHDDのアクセスランプが点滅しますので、この点も処理が重くなる原因になっているように思います。
それで、なるべくスムーズに配信するには、まず画面サイズを小さくすることが有効です。画像の圧縮率を上げることも有効でしょう。それに加え、Mr.Camのウインドーを最小化するのが相当効果があります。プレビュー画面は常に変化するのでメモリーとCPUパワーを消費します。ロースペックのマシンではプレビューしながら配信するのはちょっと苦しいかもしれません。配信の際にはかならず最小化しましょう。また、スクリーンセーバーの作動もロースペックのマシンにとっては結構な負荷です。スクリーンセーバーは「なし」に設定しておきましょう。
Mr.Camによる動画配信は1年程度行いました。動画で配信できるというのは実に画期的なのですが、通信速度とマシンスペックや閲覧側のブラウザの関係でいろいろ問題もあります。まず、動画といってもあまりスムーズではなく、ぎくしゃくしているうえ時には逆送りになったりして(バグか?)見にくいのです。次に、ブロードバンドならともかく、モバイル等ダイアルアップの環境では動画を再生できるほどの通信速度がなく、数秒に1コマしか動かなくなってしまいます。また、閲覧にはJavaVMが必要であり、ブラウザの設定によっては閲覧できない場合がでてきます。さらに、動画を記録しておく機能がないのでリアルタイムでしか見られないのです。
そこで、ライブカメラ設置の初期に使っていた静止画による配信、記録ソフトのListcamに戻してみました。Listcamはカメラの画像を一定間隔でキャプチャしてファイルに保存していく機能をもっています。このファイルを公開されているディレクトリーにFTPすればライブ画像を公開できるという寸法です。うちでは自宅サーバーがあり、サーバーのディレクトリはSambaで共有されていることから、Listcamの画像の保存ディレクトリにWindowsネットワーク上のサーバーの公開ディレクトリを指定すればそれでOKです。非常にお手軽に設置できるうえ、画像の更新の間隔も数秒程度に短くすることもできます。閲覧する際には普通のJPEG画像を閲覧することになるのでブラウザの種類を問わず見ることができます。さらに、Listcamでは画像の履歴を保存する機能があるので、不在中の水槽の様子を後から見ることもできます。現在は30秒間隔で画像を更新しています。この程度ならダイアルアップでも画像をしっかり見ることができると思います。 (2004年9月26日追記)